ピュアとは何か

感動する映画を見て涙を流すこと、友達のサプライズに喜ぶこと、ショックなことがあったときに落ち込むこと。

そんな人の様子をみて、ピュアだなぁと感じることがあると思います。

 

「ピュア」の意味は、まじりけがないこと。

 

私は人前で涙を流すことが苦手です。ネガティブな感情を悟られることも苦手。きっとピュアではありません。

なにが違うのか考えたときに、どれだけ安心できる守られた環境で育ってきたか、の違いなのかもしれないと思いました。

安心できる守られた環境では、自分の感情をそのまま出すことが歓迎され、受け止められる。だから、他の場面でも自分の感情を出すことに臆することがない。

そうでない環境に、多かれ少なかれ置かれてきた人間の大半は、少しずつ感情の出し方を調整し、それが当たり前になって、素直な感情を出す前に立ち止まらせるものがきっと無意識にあるのでしょう。

 

こどものおもちゃ』の何巻かに、羽山くんの短編があって、生まれた時にまん丸だった心が、たくさん傷ついてトゲトゲになって、時には人を傷つけたりもしたけど、トゲトゲがたくさんたくさん増えたら、またまん丸に近くなった、という描写がすごく好きです。

きっと、ずっとピュアのまま生きられる人はほとんどいないでしょう。いてもほんの一握り。多くの人は傷ついて傷ついて、ちょっとずつ自分を歪めて生きるしかないこともある。

でも、いろんな経験を経たからこそ、またピュアに戻れる日もくるのではないかと思うのです。

時々素敵だなぁと思う大御所先生に出会いますが、そうした先生ほど、子どものようにピュアな反応をしてくださる。語り尽くせないほどの経験をしてきたからこそのピュアさを、そんなときに感じます。

 

私も今はピュアに向かう途中。一つ一つの経験や出会いを大切に、自分を大切に、していきたいです。