指導するときに見極めなければならないこと

たとえば上司が部下を指導するとき、なんでもかんでも厳しくするのは、もちろんよくありません。それはたいていの人がわかってはいることでしょう。

では、どうしたらいいのか。

ただひたすら褒める、ということも違います。

もちろん良いところがあれば褒めた方がいい。

でも、なんでもかんでも褒めていたら、本人が適当にやったことでも、やっつけ仕事でも、気づかず褒めてしまって、「あ、これでもいいんだ」と思ってしまうのでむしろマイナスです。

大事なのは、見極めることです。

本人がどこまで自分の頭で考え、努力したのかを。

 

これが意外と難しい。本人が今どこにいるのかちゃんと見ていなければいけないからです。

同じ提案であっても、新入社員がしてきたのと、入社20年のベテランがしてきたのでは意味がまったく違います。

新入社員がしてきたなら、経験のない中でよく調べ頭をひねって出してきた、と言えるかもしれませんが、ベテランがしてきたなら、今まで何を見てきたの?となるかもしれない。

本人がどれだけ真剣に取り組んだか、それともサボったのか、それを、出てきたものや言動から見極めて、指導の仕方を変える必要があるのです。

 

怒る、ということは全然意味がなくて、「怒られたくないからやる」っていうのは一番後ろ向きな動機です。長続きしない。

怒るのではなく、あなたには今何ができていて、何が課題なのかを冷静に見極め、相手が受け取れる形で伝える。ここをいかに極められるかがマネジメントの重要ミッションではないかと思います。