不安の正体

はじめての場所、久しぶりの学校、大勢の人の前で話すとき、テストを受けるとき、など、不安を感じる場面は人それぞれたくさんあると思います。

でも、そもそもなぜ不安を感じるのか。

たどりついた答えは、自分のことを認めてもらえるかわからないから。受け入れてもらえるかわからないから。

 

たとえば、はじめての場面では、自分が受け入れてもらえるのかわからない、その場の暗黙のルールも、どんな風に振る舞うのが良しとされているのかもわからない。

でも、徐々にわかってくると、不安はどんどん軽くなって、いずれ感じなくなります。

 

はじめての場所であっても、不安の程度が違うこともある。

たとえば、「お一人様歓迎」と書いてあるお店と書いてないお店だったら、書いてある方が一人の時は入りやすいです。

それは、入る前から自分の存在を認めてもらえていると感じるから。

何か意見を言う時も、他の人がたくさん批判を受けた後と、あたたかく受け止められた後だったら、後者の方が話しやすい。

きっとこの後もあたたかく受け止めてくれるだろうと予想がつくから。

 

自分を受け入れてくれない場合は、自分を守ることにエネルギーを使わなければいけなくなるので、本題が疎かにならざるを得ません。

不安や緊張は、他のものを見えづらくします。

 

『受け入れている』と言葉で態度で伝えることは、どれほど力になるでしょう。

その人の力の発揮にとても役立ちます。

相手の力を決めつける前に、力を発揮できるような環境を提供できているのか、考えるべきだと思います。

 

そう考えると、圧迫面接って、もはや必要ないのかもしれません。

お客様先でのプレッシャーに耐えられるかはもちろん大切だけど、そのベースに、会社のサポートを受けられている、なにかあったら助けてもらえる、と思えているかどうかで心の有り様は全然違います。でも、圧迫面接ではそこのベースが何もない。その中でスマートに対応できるかを見るということは、その人の一部しか見ていないのではないかと思います。

 

私は弱い人間なので、受け入れてもらえているかどうかでパフォーマンスがかなり変わります。

だから、自分が安心して働ける場所を探し続けていきますし、いずれ提供する側になれればと思います。