御国のためという美徳の実態

戦国時代、第二次世界大戦など、過去、戦争が行われた時代がありました。

今もし戦争が起きたら、大切な人が戦争に駆り出されて、もし死んでしまったら。

考えるだけでおそろしいです。

私はきっと、戦果なんてあげなくていいから、とにかく死なないことを第一優先にしてほしいと言うでしょう。

でも、ふと思い出しました。そうしたことを言ったら非国民とされていた時代でもあると。

 

死なないでほしいと、生きて帰ってほしいと、思う感覚は至極当然だと思うのですが、それが常識とされなかった。それはなぜなのか。

もしかしたら、大切な人を失った人が、その事実を受け止めるための方法だったのかもしれないと思いました。

もちろん、軍や国の戦略として、命を賭すことの美徳を刷り込んだという面もあるのだと思います。

でも、大切な人が亡くなったのは、軍のため、国のために戦ったからであり名誉である、それを避けようとする人や家族はろくでなしだと思い込むことで、自分を納得させていたのかもしれないと、ふと思いました。

 

人は自分の心を守る方法を無意識に選択しています。他人を攻撃するのも、自分を守るための方法なのだと思います。ただ、それが合理的でないこともあるし、他の人を傷つけていることもある。

歴史を一つ一つひもとくことも、人間の理解につながるのかもしれない、と思いました。そんな風に考えたら、歴史にも興味をもつことができそうです。