見えないものを見る
NHKドラマ「心の傷を癒すということ」、とてもいいドラマでした(まだ始まったばかりですが)。
第一話の中で、安さんが永野先生に言っていた言葉が印象的でした。
先生は寂しくないんですか。先生は、みんなが満月の光を見ている時に、その光がまったく届かない海の底の魚を見ているようです。それについて話したいと思っても、誰もその魚を見ていない。その孤独はいかほどか。(記憶の再生なので正確ではありません)
本当の精神科医がやっていることは、まさにこういうことなのだと、どっしりと理解しました。
みえないから必要性もわからない。なにをやっているのかもわからない。だから必要ないと切り捨てられる。
どうしてもお金になりづらいし、本当に必要なところに手が届きづらい。
なんて難しい領域なんでしょう。
心は確実に蝕まれていることに私たちは気づいている。このままでは大変なことになるということがわかっている。
でも、多くの人には理解されていない。おそらく気づかれる頃には手遅れになっている。
がんみたいです。
見える人は孤独です。どんなに頑張っても多数派になることは未来永劫ないでしょう。
でも、見える人を増やしたい。見えるようになる眼鏡を作れたらいいのかもしれません。
それは、データ化なのか、研修なのか、メディアなのか、方法はたくさんあるでしょう。
魔法の眼鏡を作ること、そして、見えることの孤独に苦しんでいる人をサポートすること、これが人生のテーマです。